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先天性門脈体循環短絡症(門脈シャント。犬、膵外分泌不全併発)

Date:2015年7月3日

先天性(生まれつき)と後天性(生まれた後にできる)があります。腸で吸収された毒素(アンモニアなど)は門脈という血管を通って肝臓に運ばれ、無毒化されます。しかし、この門脈に異常な短絡血管(バイパス血管)が存在すると、血流が肝臓を迂回してしまい、肝臓で無毒化されるはずであったアンモニアなどの毒素が全身に流れることになり、様々な症状が現れます。このように異常な短絡血管が存在する病気を門脈体循環短絡症(門脈シャント)といいます。先天性の場合は、内科的治療や短絡血管を閉鎖する手術で治療します。短絡血管を完全に遮断すると門脈圧亢進症を引き起こしてしまう症例では、短絡血管を徐々に遮断する必要があるため手術が2回必要になることもあります。なお後天性の場合は基本的には手術適応ではなく、内科療法で治療することになります。

 

<症例1>

パグ、去勢雄、7歳6カ月齢、体重6.0kg。ふらつきを主訴に他院を受診。他院でのCT検査にて、先天性門脈体循環短絡症(左胃静脈を介した門脈・奇静脈短絡)と診断(図1、2)され、治療のため当院へ紹介来院。なお本症例は約半年前から下痢が続いているとのことであった。当院での各種検査にて、門脈シャントのほかに膵外分泌不全の併発も認められたため、まずそちらの治療を行い、一般状態が落ち着いた後、短絡血管閉鎖術を実施した。

腹部正中切開にて開腹すると、肝臓はやや小さく、暗赤色で表面粗造(図5)であり、膵臓は萎縮していた。短絡血管を露出(図6)・確保した後、腸間膜静脈を確保し(図7)、門脈圧の測定と門脈造影を実施。門脈圧は短絡血管遮断前4mmHg(図8)、完全遮断後10mmHgであり、短絡血管仮遮断後の門脈造影では肝内門脈枝は比較的明瞭(図9)であったため、短絡血管を完全結紮した。術後の経過は良好で、ふらつきなどの症状は消失し、術後2カ月の食前食後検査ではアンモニア、総胆汁酸ともに正常範囲内であった。現在術後約1年半が経過するが、膵外分泌不全の治療(膵酵素剤の内服)のみで良好に経過中。

犬PSS図1犬PSS図2

 

 

 

診療時間

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